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石川竜一

「よ」

2026年11月7日[土]-12月6日[日]
時間:13:00-19:00
休廊:月・火
*ただし11/8[日]は15:00まで、11/23[月祝]は営業、25[水]は休業

このたびPURPLEでは、石川竜一の個展「よ」を開催いたします。石川のPURPLEでの個展は、2022年の「zk」以来、約4年ぶりとなります。

本展は、石川が重要なテーマとして取り組み続けてきたポートレートの最新シリーズで構成されます。被写体の一部は石川の知人ですが、多くは街ですれ違い、声をかけて撮影した人々です。撮影者にとっても鑑賞者にとっても、その素性を知らない人々が写し出されています。

私たちは写真に写る人を見て、その人が誰であるのかを知ろうとします。年齢や性別、装い、表情、生活の痕跡から何かを読み取り、その人を理解しようとします。しかし、どれほど克明に写し出されていても、その人のすべてがわかるわけではありません。むしろ、見れば見るほど、その存在は生々しく迫ってくると同時に、私たちの理解には収まりきらない他者として立ち現れてきます。

石川は、こうした経験を考えるなかで、主観的に経験される感覚の質「クオリア」へと辿り着きました。クオリアとは、赤の赤さ、痛みの痛さのように、言葉や説明には還元できない感覚の質を指します。写真に写る身体は、単に観察され、解釈される対象ではありません。皮膚の質感、身体の緊張、視線の強さ。それらは言葉になるよりも先に、見る者の知覚に働きかけてきます。私たちは他者を完全に知ることはできない。それでも、その人が確かに存在していることを、強く感じ取ることができるのです。

展覧会タイトルの「よ」は、論理学で存在を表す記号「∃」(Existの頭文字であるEを反転させたもの)に由来します。本年刊行された同名の写真集とともに、石川はこの記号を「よ」と読んでいます。そして、自らの言葉でこう語ります。

「写真の核心にあるものは、何が写っているかではなく、『なお、そこにあるもの』。言葉では尽くせず、意味へ還元されず、それでも確かに現れている現れ-それこそが『∃(よ)』である」

他者を知ろうとすることと、知り尽くすことのできない存在に出会うこと。その両方を引き受けながら、石川は写真を撮り続けています。写真と存在の関係を問い直す新たな試みを、本展を通してご覧いただければ幸いです。

 

 

♦【関連イベント】
赤々舎20周年記念スライドショー@ PURPLE & 京大文学研究科ぶんこも


赤々舎設立20周年を記念して行われるスライドショー。京都では11/3(火祝)と11/8(日)、2日に渡り開催。

石川竜一は11/8(日)に登壇。喜多千草(京都大学大学院文学研究科教授)とのトークもあり。詳細、ご予約はこちらから


その他出演作家|浅田政志、赤鹿麻耶、金サジ、大道兄弟

入場料|2,200円(税込)
定員|30名・要予約
会場|京都大学文学研究科ぶんこも
   京都大学 本部構内 文学部西館1F・B1F|地図

 




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【関連書籍】
石川竜一『ヨ』

定価:5000円+税

Book Design:町口景
発行:赤々舎
Size:H282mm × W228mm
Page:104 pages
Binding:Hardcover
Published in June 2026

▶︎詳細、ご購入はこちら

 

 

 

 

石川竜一|Ryuichi Ishikawa

1984年沖縄県生まれ。2010年、写真家 勇崎哲史に師事。2011年、東松照明デジタル写真ワークショップに参加。2012年「okinawan portraits」で第35回写真新世紀佳作受賞。2015年、第40回木村伊兵衛写真賞、日本写真協会賞新人賞受賞。

主な個展に「RYUICHI ISHIKAWA」gallery ラファイエット(沖縄 2014)、「zkop」アツコバルー(東京 2014 )、「okinawan portraits」Place M(東京 2014)The Third Gallery Aya(大阪 2015 )、「A Grand Polyphony」Galerie Nord(パリ 2015)、「okinawan portraits 2012-2016」Art Gallery Artium(福岡 2016)、「考えたときには、もう目の前にはない」横浜市民ギャラリーあざみ野(2016)、「OUTREMER/群青」アツコバルー(東京 2017)、「いのちのうちがわ」SAI(東京 2022)The Third Gallery Aya(大阪 2022)、「RECORDry」gallery kto (名古屋 2022)、「zk」PURPLE(京都 2022)、「風土 人間の殻」ふげん社(東京 2023)、「音景色」GALLERY KTO(名古屋 2023)、「KG+ 2024 いのちのうちがわ」京都湾処、「風景とわたし」GALLERY KTO(東京 2025)、「よ」SAI(東京 2026)。森美術館、横浜美術館、兵庫県立美術館、「国際芸術祭 あいち2022」などグループ展参加多数。

写真集に『okinawan portraits 2010-2012』『絶景のポリフォニー』『adrenamix』『okinawan portraits 2012-2016』『いのちのうちがわ』『zk』(いずれも赤々舎)、『Camp』(Slant)、『Sunset』(bookshop M)。2026年最新刊『∃』(赤々舎)がある。

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