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森 ナナ

瞬間

  • シリーズ〈色の書〉より ©︎ Mori Nana

  • シリーズ〈色の書〉より ©︎ Mori Nana

  • シリーズ〈色の書〉より ©︎ Mori Nana

  • シリーズ〈色の書〉より ©︎ Mori Nana

会期: 2022年8月11日[木]-8月25日[木]
時間: 13:00–20:00[月・火・木・金]、11:00–19:00[土・日]
休廊: 水曜日
企画・キュレーション: 大倉佑亮

このたび、PURPLEでは、森 ナナ展「瞬間」を開催致します。

森 ナナは、書家の家庭に生まれ、幼少期より書に親しんできました。東京藝術大学大学院 先端芸術表現専攻を修了後、二回目の個展を迎えます。

作品制作に並行して、ライブパフォーマンス、ワークショップ、講義などの制作活動を展開しており、現在は、2022年 瀬戸内国際芸術祭の招聘作家として香川県粟島で滞在制作をしています。

 

「瞬間」とは、森が自身の制作を振り返る際に出てきた言葉です。

書の形式的本質である“一回性”を厳守し体得される森の書線は、筆の着地と同時に、“線”と“造形”が立ち現れます。

始点があり終点があるその書線には、時間軸にしたがって伸びゆく線形的な時間がありながらも、非線形的な時間も感じられます。

 

本展では、2008年から試作を重ね、このたび初発表するシリーズ〈雨の書〉に加え、森が自身の表現の核とするシリーズ〈Nucleus〉、最新シリーズ〈色の書〉を中心に、初期作から最新作までの流れを紹介し、その表現の本質を探ります。

それぞれの作品の内と外に呼応し合う時空間——「瞬間」を皆さまと共有できましたら幸いです。

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一瞬で書く。 後から手を加えることはない。

 

一回の動きからなる書線には、一瞬の心情も、意識無意識も、自身の状態が鮮明に表われ、墨・紙・筆の状態には、気温、湿度、空気、その一瞬のコンディションのすべてが、線上に形として立ち現れてくる。

意識と無意識の狭間で筆を握る。何かに少しでも気を取られたり思考を始めると、その一瞬は終わりを迎える。

何度も繰り返し書く中で身体が線を体得するまで時間を要するが、その先に初めて、向こうからも形になる瞬間がある。

 

私はただ、その瞬間を見る。


森 ナナ

 

森 ナナ|MORI Nana

1990年 福岡県生まれ。書家の家庭に生まれ、幼少期より書に親しむ。2016年 東京藝術大学大学院美術研究科 先端芸術表現専攻 修了。主な展示に、石川竜一+森 ナナ展「絶景の瞬間」The 5th Floor(東京  2021年)、森ナナ展「Nucleus」KANAKAWANISHI GALLERY(東京  2018年)、「美大生展」SEZON ART GALLERY(東京  2016年)などがある。


 


 


企画・キュレーション: 大倉佑亮|OKURA Yusuke


1988年 兵庫県生まれ、京都市在住。京都大学総合人間学部 創造行為論専修 卒業。2014年にChim↑Pomの卯城竜太が講師を務めた美學校のプログラム「天才ハイスクール!!!!」に参加。2020年から寳幢寺僧院長/武術家、龍源師に師事。現在、京都芸術大学美術工芸学科非常勤講師、KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭などの国際芸術祭の企画・運営・コーディネーションなども務める。キュレーションした展覧会に、2021年 石川竜一+森 ナナ展「絶景の瞬間」The 5th Floor(東京)がある。

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