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2025.4.19

Bar 赤姫【岡本恵昭・新城大地郎『SUDIRU』刊行記念】

日時:4月19日[土]17:00-
場所:PURPLE

※お申し込み不要でご参加いただけます。

 

岡本恵昭・新城大地郎『SUDIRU』刊行記念として、アーティストの新城大地郎さんをお招きし、4月のBar赤姫をオープンいたします。

お申込等はございません。17時以降お好きな時間に、ぜひふらっとお越しくださいませ。
ノンアルコールドリンクもご用意しています🍹
 

新刊『SUDIRU』も手に取ってご覧いただけます。

 

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岡本恵昭・新城大地郎『SUDIRU』        
 
 Book Design:前田晃伸 髙橋ゆう 
 発行:赤々舎
 

岡本恵昭(オカモト・ケイショウ 1937-2024)は、宮古島に根ざした禅僧であり、民俗学の先駆者であった。1960年代後半より狩俣集落を中心にフィールドワークを開始し、柳田國男、折口信夫、西田幾多郎らの思想に影響を受けながら、沖縄の民俗文化を掘り下げた。

本書は、岡本が地方学(じかたがく)としての民俗学の実践の一環として、1960年代後半から1970年代後半にかけて撮影した、狩俣、島尻、池間島、西原、来間島、砂川の祭祀儀礼の様子を収録している。

研究資料という位置付けを超え、写真の本質を宿すように写っているのは、カミや自然に感謝し祈る人々の「あるがまま」の姿である。村落祭祀の空間は、外部の者はもちろん、集落の人々でさえ容易に立ち入ることのできない聖域であった。祭祀の尊厳を損なわぬよう、ハーフカメラを用いながら撮影された無私の記録── 外部からの観察でも完全な内部視点でもない ── には、 祭祀、自然、人々の営みが深く結びついた宮古島の精神世界が息づいている。真摯に祈るツカサたちの背中は、ただの風景ではなく、時を超えて生き続ける力強い「存在」として現れる。

また、孫でありアーティストの新城大地郎が、岡本恵昭の写真に藍や墨の書、ドローイングを重ねた作品も展開する。岡本の没後、著作とともに遺された写真、ノート、音源、遺物など貴重な学術資料は、新城によって大切に保管されていた。

岡本の記録したその過去と、新城が生きる現在が交差しながら、新たな「蘇り」を生み出していく。加えて、民俗学者・島村恭則による「岡本民俗学」への学術的考察、写真家・石川直樹による寄稿からも、その「再生」が織りなされる。

タイトル「スディル」は、宮古島の言葉で「再生」や「蘇り」を意味する。変化し続ける時代においても脈々と息づく、静寂とダイナミズムと美しさを含んだ精神文化。岡本恵昭と新城大地郎の対話を通して巡る「スディル」が、現代に生きる私たちに「根」を見つめる契機を与え、多様な文化や価値観が交錯する世界に、新たな視座から問いを投げかける。

"民俗学的転回。新城が本書で試みているのが、まさにこれである。岡本民俗学は、新城大地郎という現代書家の作品とつながり、融合することで、まったく新しい表現の形を獲得する。"

島村恭則(民俗学者・関西学院大学教授)

 

"アジェの写真がベレニス・アボットによって見いだされ、宮本常一の写真が森山大道によって再評価されたように、岡本恵昭の写真は孫の新城大地郎によって、記録と記憶のモニュメントとして屹立する。自分が五年前に見て心を動かされた岡本の写真が、時代を越え、写真集という形で世に出ることはとても嬉しい。"

石川直樹(写真家)

 

"本来、これらの写真は公にできるようなものではない。しかし、祖父がシャッターを切ったあの瞬間から、深いプロセスを経て、今日ここで「表現」することに意義がある。神秘的とか珍奇で稀なとか、そんなものは何でもなく、ここで根底に向き合い続けることで、自らの「根」を覗く感覚が躍動するのを覚え、今を表現するための一本の糸が、強く、どの写真にも結びついているように思える。ここに写るのはパフォーマンスではなく、人々が当たり前に、カミや自然に感謝する 「あるがまま」の姿だ。"

新城大地郎(アーティスト)

 

 

 

 

赤々舎ホームページより引用

 

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《ゲストプロフィール》

 

新城大地郎 | Daichiro Shinjo

 

1992年、沖縄県宮古島生まれ。静岡文化芸術大学卒。禅僧で民俗学者の岡本恵昭を祖父に持ち、幼少期より禅や仏教文化に親しみながら書道を始める。禅のほか沖縄の精神文化を背景にして、伝統書道に新たな光を当てる自由なスタイルを追求。身体性と空間性を伴う現代的な表現で、形式にとらわれない書を展開している。
2017年、Playmountain Tokyoで初個展「Surprise」を開催。その後、ロサンゼルスのALTA Gallery(2023年)など国内外で展示を行う。2021年にtricot COMME des GARÇONS、2024年にTAOのコレクションに作品が起用され、2021年にはエルメス制作のドキュメンタリーフィルム「HUMAN ODYSSEY」に出演。2022年には、地元宮古島に「PALI GALLERY」をオープンさせた。

 

2014年 静岡文化芸術大学卒業

 

2017年 個展「Surprise」Playmountain Tokyo

 

2022年 PALI GALLERYを開く

 

2023年 海外初個展「Black Wax」ALTA Gallery , Los Angeles

 

2024 年 金沢21世紀美術館 「すべてのものとダンスを踊って―共感のエコロジー」展に出展

 

 

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