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2023.08.05

転じて鏡 vol.1
髙橋耕平『HARADA-san』

©︎Kohei Takahashi

日時:8月5日[土] 18:00-20:00
会場:PURPLE(20名、要予約)
料金:1,000円

ご予約はこちらから。
※映像は英語字幕付き、年表も英語版がございます。The video is subtitled in English and the chronology is also available in English.
 
 
ドキュメンタリーは、そこに映った人の身体を通って語られる言葉と思考、身体の動かし方、そして、カメラを向け、その後編集する制作者の姿勢をまざまざと浮かび上がらせる。
 
こうした他者の生き方に触れるとき、自分自身の在り方や身を置く社会・環境の有り様により敏感に接することができるのではないだろうか。
 
 
「転じて鏡」はPURPLEで開かれる小さな夜の上映会です。
 
 
初となる今回は、京都を拠点に活動している髙橋耕平さんの『HARADA-san』を取り上げます。上映後作品の重要な要素である年表の解説とともに、作者の髙橋さんを交えてみなさんと座談会を行います。(座談会は自由参加です)
 
『HARADA-san』は、京都のギャラリー界隈で有名な存在であるアートウォッチャー「はらださん」への数ヶ月に渡る撮影・取材をもとにしたドキュメント形式の映像と「はらださん」自身の口伝による「はらだ個人史」が書かれた年表によって構成される作品です。
 
映像では「はらださん」の日本のアート・社会に対する想いからはじまり、愛用の自転車の手入れ、生活、ギャンブル、思い出の場所への訪問、撮影者(髙橋)とのやりとり、市内のギャラリー巡りの様子などが映されます。一方「はらだ個人史」を刻む年表では、天才と言われた少年時代、音楽や映画に魅了された思春期、シネクラブや芸術、学生運動に巻き込まれ没頭していった学生時代、結婚し居住地を変えながら京都に戻るまで年月、離婚し京都のアートシーンに関わり始めた90年代、ホームレス生活から生活保護を受ける現在の生活までが綴られています。
 
 
ちょうど10年前に発表されたこの作品を、同じく京都のギャラリーであるPURPLEで一夜限り展開します。
 
『HARADA-san』を通して、それぞれに思いを巡らす夜になれば幸いです。
 
 
 
 
髙橋耕平|Kohei Takahashi
 

1977年生まれ。京都市在住。

ドキュメンタリー映像、行為の記録、アーカイブ資料に自らの声や身体を介入させ、他者や史実との対話を巡る作品を制作する。2003年、オルタナティブ・スペース「muzz program space」(京都市)を4人のメンバーと共同設立。同スペースで2010年まで現代美術の展覧会を企画・運営。2005年頃より映像作品の制作を始める。近年の主な展覧会に「コレクションとの対話:6つの部屋」(京都市京セラ美術館、京都、2021)、「文化庁メディア芸術祭京都 Ghost(ゴースト)」(ロームシアター京都、2018)、「Gather – 群れ」(Gallery Nomart、大阪、2017)、「切断してみる。- 二人の耕平」(豊田市美術館、愛知、2017)、個展「髙橋耕平~街の仮縫い、個と歩み」(兵庫県立美術館、2016)、「ほんとの うえの ツクリゴト」(岡崎市旧本多忠次邸、愛知、2015)、個展「史と詩と私と」(京都芸術センター、2014)、個展「HARADA-san」(Gallery PARC、京都、2013)など。

2023年10月28日より開催の「art resonance vol.01 時代の解凍」(芦屋市立美術博物館)に参加予定。

 

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