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飯沢耕太郎

猫島からの帰還

定価:2,700円+税

挿画:高橋克之

出版社:ふげん社
発行日:2025年1月23日
デザイン:宮添浩司
仕様:スイス装・上製本/110×250mm
頁数:115頁
ISBN:978-4-908955-38-9

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「わたし」と「猿の顔をした子」の「猫島」の旅を、日本語とスワヒリ語のポリフォニーが奏でる第四詩集

「むろん、住人たちの頭や肩の上には猫が一匹ずつ載っていて、あたかも彼らの分身のように辺りを睥睨している」――「わたし」と「猿の顔をした子」の「猫島」の旅を、日本語とスワヒリ語のポリフォニーが奏でる第四詩集。

1954年宮城県生まれの写真評論家/きのこ文学研究家/詩人である飯沢耕太郎の第四詩集『猫島からの帰還』をふげん社から刊行いたします。

1996年『写真美術館へようこそ』でサントリー学芸賞を受賞した同年、第一詩集『茸日記』を刊行。コロナ禍以降に詩人としての活動が活発化し、2022年に第二詩集『完璧な小さな恋人』(ふげん社)で第28回中原中也賞最終選考作に、2024年には第三詩集『トリロジー 冬/夏/春』で第32回萩原朔太郎賞最終候補作に選出されています。

『猫島からの帰還』は、著者が20代後半に、東アフリカに滞在した後に執筆された1982年の原稿をもとに大幅に加筆して構成されました。ケニヤの東海岸、ソマリアとの国境に近いにラム島がモデルとなっている、猫たちが支配する「猫島」を、「わたし」と「猿の顔をした子」が旅をする、16篇の連作詩です。 アフリカの大地が匂い立つような、スワヒリ語と日本語の豊かなポリフォニーによって象づくられた「猫島」の世界を、画家・高橋克之の挿絵が彩ります。宮添浩司による瀟洒な造本にもご注目ください。

 ■本書より 「――さあ どこにでも行くがいい でももう二度と戻ってくるなよ

小さな老人たちのなかでいちばん小さなひとりが

そう言いながら背中を蹴とばして わたしたちを 石と骨の土地へと送り出した。」(「対岸Ⅰ」より)

 

 

「Lakini dunia yazunguka

Dunia ya wanadamu

Dunia ya wanyama

Dunia ya samaki

Dunia ya miti

Dunia ya wapenzi

Dunia ya wafu

Dunia zote zazunguka milele

だけど世界は回りつづける

人たちの世界

動物たちの世界

魚たちの世界

樹々の世界

恋人たちの世界

死者たちの世界

すべての世界は永遠に回りつづける」(「世界」より)

 

 

「俺は俺ら俺らは俺壱匹にして無数なる∞なる個 俺(俺ら)の声をあわせ🖐️みゃうみゃうと唱和せり みゃうみゃうと湧きおこる唄 kisiwa cha pakaを包みて 

雲の柱となり 雨雨雨雨となり🖐️猫島に降りそそぐ  muvua inanyesha sana」 (「猫が…」より)

 

出版社HPより

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