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長沢慎一郎

The Bonin Islanders

定価:6,600円+税

Art Direction:林規章
Book Design:乗田菜々美

発行:赤々舎

Size: H223mm × W297mm
Page:128 pages
Binding:Hardcover

Published in June 2021
ISBN:978-4-86541-137-9

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小笠原の先住民がもつアイデンティティを可視化し、
見えづらい複雑な歴史を提示する

東京から南に1000キロ、世界自然遺産に登録されている小笠原諸島父島。
かつて無人島だったこの島は、幾つかの歴史の転換点を経ることになる。
1830年、5人の欧米人と20人のカナカ人が初めて入植したが、1873年に正式に日本領土とされ彼らは帰化することになった。
日本からの入植はすぐに始まり、彼らは欧米系先住民と呼ばれるようになる。
やがて、第二次大戦時に島は要塞化し、全島民は本土に強制疎開させられた。
終戦後はアメリカ海軍の占領下に置かれたが、GHQが帰島を許したのは欧米系先住民だけであった。
占領は1968年まで23年間つづき、彼らはアメリカ文化の中で生活した。日本返還を知らされたのは返還直前だったという。


MUJIN(無人)ーBUNINーBONIN と変化した呼名。
占領時代の出生証明書やパスポートにも記載された、「Bonin Islandes 小笠原人」というアイデンティティ。
政治に翻弄され、周縁に追いやられていった彼らの歴史を、著者は丹念にリサーチし、ひとりひとりのポートレートと風景写真を13年かけて撮りつづけた。風景はただ美しいだけでなく、島民にとって重要な意味をもつ場でもある。


東京都の島でありながらどこからも遠くにある小笠原。
その知られざる歴史とそれを宿す人々を静かに物語る写真集。

 

 


「俺たちはアメリカ人でも日本人でもない小笠原人だ!」 南スタンリー
 We aren't Americans. We aren't Japanese. We are Bonin Islanders!    Stanley Minami

 

 


「辛抱強く島民との間に有意義な関係を築き、彼らの歴史やアイデンティティについて理解を深めたことで善循環が起き、長沢は島民や彼らの大切にしてきた場の、より豊かで誠実なポートレートを撮ることができた。
写真家と島民の相互協力の結果が、この写真集だ。この本に収められたふくよかで外連味のないポートレートは、小笠原人たち「を」ではなく、彼ら「と」撮られた珠玉の作品である。


デイビッド・オド 寄稿「長沢が撮った小笠原」より
contribution Text:David Odo (Harvard Art Museums )

 

 

 

赤々舎HPより引用

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