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片山逹貴

stroll 旅をすれば 犬がいる vol.0「旅の支度」

定価:455円+税

Editor :片山逹貴
Design:関屋晶子(ひひひ)

ポストカード、ステッカー2枚入り

送り先一箇所に対して、商品合計金額が10,000円以上は送料無料

お支払い方法は、各種クレジットカード、銀行振込をお使いいただけます

旅をすれば、犬がいる。
歩けば、知らない景色に出会う。
その土地の空気を感じる。

『stroll』は、犬をめぐりながら風景や文化、人とのつながりを探る、トラベル&カルチャーマガジンとして生まれた、小さな雑誌です。
土地ごとに異なるまなざしを持つ市井の犬たちの姿を追いながら、そこに広がる物語を綴っていきます。

この0号は、その試みのはじまり。
Vol.0「旅の支度」として、今回は『stroll』の拠点であり、私が暮らす場所でもある京都を見つめました。
「京都と犬」をテーマに、文化や研究、そして人々の営みをゆるやかにたどっています。

発行のきっかけは、犬を通して見える世界の存在でした。
犬は、ときに人の孤独を引き受け、ときにその土地の記憶のように、そっとそこにいます。

写真や映像を生業とする私は、犬を撮ること、またその行為を通して自分の内面に起こる変化に関心を抱いてきました。
衝動的に35mmフィルムカメラを手に入れ、理由もないままに犬の写真を撮り始めたあの日の感覚は、今になってみれば、確かに何かを始める予兆だったように思います。
写真が上手いかどうかは問題ではなく、「犬を撮る」という営みがもたらす心の動きこそが、何かに結びつくのではないか──そんな思いから、「いつかかたちにできたら」と願っていたことが、『stroll』として動き出しました。

この0号は、『stroll』という試みの第一歩です。構成やページ数など、まだ手探りの部分も多い中での発行となりましたが、ご協力いただいた方々のおかげで、今の私にできるかたちで一冊にまとめることができました。
この号での経験は、まさに旅のはじまりでした。心より、ありがとうございます。

今号の出会いや手応えを糧に、これから少しずつ『stroll』のかたちを探っていけたらと思っています。
次号ではまた違ったまなざしや表現を取り入れながら、旅を続けていきます。

たとえば、日本のほかの地域へ。
あるいは、思いきって海外へ。
犬たちの姿を追って、また別の風景をめぐる旅に出てみたい──そんな気持ちで、すでに次の行き先を想像しています。

季節のうつろいや、街のにおい、行き交う人々。
そうしたものを感じながら歩くとき、犬たちはいつも、私たちの隣にいてくれたのだと思います。
この小さな紙の束が、誰かの記憶のなかにある犬や、これから出会う犬と、どこかで静かに響きあえばうれしいです。

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